研究紹介
Research
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小児難聴(症候群性難聴)
小児難聴は成人の難聴とは多くの点で異なり医学的に特別な対応が求められます。特に小児において治療もしくは介入が必要な難聴をそのままにしておくことは、言語の発達およびその後の社会性の発達に影響を及ぼす可能性があります。このため、治療・介入が必要な難聴を早期に把握し、必要に応じて介入を進めていくことが重要です。
しかしながら、乳幼児は大人と異なり、自分で難聴を訴えることができません。小児の検査の手法も成人の検査とは異なります。当センターにおいては、言語室・検査室との連携のもと個々の小児の発達にあわせた検査を行い、治療・介入が必要な小児難聴に対して適切な治療・介入・サポートを行っています。
また、小児難聴の中には、全身の他の合併症の一つとして難聴を生じるタイプのものも存在します(症候群性難聴)。症候群性難聴は、聴覚管理にのみ集中するのではなく他の合併症とのバランスを考えながら、個々の小児にあわせた対応が望まれます。また、稀な症候群の中には、成長・発達にあわせて難聴が進行するのかどうか、など難聴に対する知見が少ないものも含まれ、長期的な丁寧なフォローが必要になることがあります。
このような難聴に加えて全身の他の症状を伴う小児においては、小児科と連携の上、全身評価・発達評価を行い、個々の小児の全身状態・発達にあわせた聴覚活用をサポートします。
治療・介入が必要な難聴に対しては、外科的な介入が可能な症例に関しては手術を、補聴が必要な難聴に対しては、補聴器・軟骨伝導補聴器の導入を行っています。その他、言語室や療育施設とも協力し言語の発達や補聴後の聴覚リハビリのサポートも行っています。