研究紹介
Research
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難聴遺伝子検査

難聴の中には、体の設計図である遺伝子の変化によって生じるものがあります。当院では、難聴の精査目的の遺伝子検査を行っています。

難聴遺伝子検査によって、原因となる遺伝子が特定された場合、細胞レベルで耳のどこに原因があるかがわかります。また、その難聴の特徴とその後の変化に関して知ることが出来ます。具体的には、難聴が進行するのかどうか、進行するとすれば高い音が聞き取りにくくなるのか、低い音が聞き取りにくくなるのか、などが分かります。遺伝子のタイプによっては、難聴の悪化の予防方法とその治療方法、難聴以外の症状とその対応方法がわかることがあります。難聴の特徴を知ることにより他の検査結果とあわせることで、よりよい補聴方法を選択することが出来ます。

現在、少量の採血で遺伝子を調べて難聴の原因を知ることが出来るようになっています。「遺伝子」という言葉からは親から子へ伝わる難聴をイメージする方が多いかと思いますが、難聴の場合はご両親・ご家族に難聴の方がいない場合が多くみられます。また、幼少時からの難聴だけでなく、大人でも若くから両側に原因不明の難聴が生じる場合は遺伝子の変化がその原因となっていることがあります(若年発症型両側性感音難聴)。検査をご希望の方は、担当医にご相談ください。